アレルギー科(舌下免疫療法)

アレルギー科(舌下免疫療法)

舌下免疫療法とはアレルギーを起こす物質(アレルゲン)を舌の下に置くことで、徐々にアレルゲンに体を慣らし、体質を改善させる治療法です。
2023年11月現在、舌下免疫療法の対象になっているアレルゲンはスギ、ダニのみです。

舌下免疫療法の流れ

①アレルギーの確定診断
スギもしくはダニに対するアレルギーがあるか血液検査を行います。結果には2,3日かかります。他院で既に検査を行っている場合は結果をご持参ください。
②呼吸機能検査
確定診断後、重症な気管支喘息の有無を調べるため、呼吸機能検査を行います。検査時間は10分程度で、結果はすぐにお伝えします。
③初回投与
診察室で医師の指導のもと治療薬の初回投与を行います。投与後30分は待合室で安静に過ごします。体調などに変化がないことを確認した上で、診察は終了です。
④自宅での服用
初回の治療薬投与に問題がなければ、翌日から自宅での服用を開始します。

アレルギーの仕組み

人間には、病原体(細菌、ウイルス 等)が体内に侵入した際に、これら異物(抗原)を排除するためにB細胞という免疫細胞の一種において抗体が作られ、これが抗原とくっつくことによって病原体を無力化する機構があります。これを抗原抗体反応と呼び、一般的に免疫反応(免疫)と言われるものです。この抗体が作られることによって、再度同じ抗原が体内に侵入した際にすぐに撃退することができます。

この抗体(免疫)が作られる際、もしくは作られた抗体に何らかの異常が起きてしまうと、本来有害ではない物質に過敏に反応する、自らの体を攻撃してしまうなど免疫システムに異常が生じる場合があります。これがアレルギー反応です。アレルギー反応は、人によって症状は異なりますが、喘息、結膜炎、鼻炎、湿疹などが起きるようになります。
このアレルギーの症状について、診察、検査、治療をするのがアレルギー科です。なお、アレルギーの中にはアナフィラキシー・ショックという命に関わる症状を引き起こすケースもありますので注意が必要です。

くしゃみや鼻水、鼻づまりがずっと続いている、原因がよくわからない湿疹や目のかゆみがある場合は、何らかのアレルギー症状の可能性も考えられますので、一度アレルギー科をご受診ください。

診察時に何らかのアレルギー症状が疑われると、アレルギー体質の有無を血液中のIgE抗体の数値と好酸球(白血球の一種)の数値を測定することで判定する血液検査(IgE抗体検査)を行います。
また皮膚科ではアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)を特定させる皮膚テスト(アレルゲンを皮膚に接触、吸収させる)として、パッチテスト、皮内テスト、スクラッチテストなどを行いますので、御希望の方はご紹介いたします。

このような症状は
ご相談ください

鼻水・鼻づまり、目のかゆみ、咳、皮膚にかゆみ、湿疹 など

対象となる主な
アレルギー疾患

花粉症、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、じんましん、気管支喘息